テーマ:AI時代を生き抜く心の力 ~スマホを置いて読書をしよう~
最近、子どもたちが、僕たちがおとなになったらAIに仕事を取られちゃうんだって?と会話しているのを耳にしたんですね。
人口知能が進化していくと、人間が持っている諸機能を次第に代用してくれるようになると、人間の仕事はどんどん減っていくといわれていますね。
これからの時代を生きる子どもたちには、何が大切なのかを考えていきたいと思います。
AIが最近身近になりましたね?
オックスフォード大学などの調査結果では今後10年~20年の間で約半数の仕事が消える可能性があると言われています。
無人レジ・お掃除ロボット・自動車運転など、AIが身近になりました。先日、JR山手線の高輪ゲートウエイ駅の構内にAIを活用した無人決済の店舗がオープンして話題になりましたが、最近スーパーも無人レジが導入されています。
キャッスレス化が進んでいて、銀行がおかれている環境が大きく変わり始めていますね。膨大なデーターを分析する力や、複雑な数値計算はAIは優れています。
マイクロソフト創業者のビル・ゲイツも1994年時点で、将来、今の形の銀行はなくなると指摘しています。
では、AIが苦手な分野ってどんなところなんでしょうか?
AIにできないものは何かということを考えれば、未来において人間に残された余地がわかるよと私は、子どもたちに語っています。
囲碁も将棋も名人を破るところまで来ていますが、短歌や俳句、小説などは、AIは人間には及ばないですね。
創造性の高い仕事やクリエイティブな仕事は未来に残る仕事だと思います。
また、交渉・営業ですね。人対人で交渉したり、相手には相手の考えがありますから、なかなか思うようにはいかないですね。将棋や囲碁の駒を動かすのとは、人の心は違いますから。
サービスマインドは、人のニーズがわからないと、その人の求めるものを差し出せないので、機械で計算はできないですね。
人を愛する心も機械には変わることはできないですね。
他人の靴を履いてみるという言葉に最近出会ったんですね。
相手の立場に立つという意味なんですね。共感する。エンパシーという意味なんです。
私が最近読んだ本の中に出てきたんですが、ロンドンの公立中学の公民のテストに、エンパシーとは何か?という問題が出たんですね。その答えを、他人の靴を履いてみるという英語の定型表現ですが、日本語では、相手の立場に立つと書いた男の子の話がありました。
他人の靴を履くことは、AIにはできない苦手な分野ですね。これからの時代には必要な心の力ですね。
交渉したり、サービスしたり、年齢も違う、経験も違う、男女の性別も違う、感じ方も違う、そんな人々の心を相手の立場に立って、理解する心の力は、AIにはできない。これからの時代に大切な心の力ですね。
子どもたちには、親として、どうやって、その心の力を磨けばいいのでしょうか?
スマホを置いて、読書をしよう!とお勧めしたいと思います。
スマホはなかなか、手放せなくなっていますね。
東北大学川島教授の調査では、2時間勉強しても、携帯・スマホを3時間使うと、ほとんど家で勉強しないけれど、携帯・スマホを使わない生徒の法が成績がよくなるという二時間の勉強の努力が無駄になると学力への影響が報告されていますが。心も、ゲームで攻撃的になったり、共感性が失われると言われていますね。
けれど、読書は心によい影響を与えますね。
どうしたら、子どもに読書したくなる心を育めるんでしょう?
本はおしろいと、本の楽しさを知ることが第1歩ですね。低学年なら親が本を読み聞かせる。図書館のお話会に参加してみるとか、自然に本に親しむきっかけが大切ですね。
夏休みの宿題に読書感想文が最後まで残った記憶ありますね。感想文を書くために本を読むのではなくて、読書そのものに興味を持ってもらいたいですね。
親もスマホを置いて、読書の夏を楽しみたいですね。
文部科学省が行った調査では、家庭の蔵書数が多くて、家族に本を買ってもらったりする児童の法が本を読んでいる。小学生が本を読むきっかけとしては、家族が一緒に本を読んだり、図書館や本屋に連れて行ってもらったと答えた子が50%でしたね。家の中で手に取りやすいところに本が置かれていることが40%でした。
子どもにスマホ置きなさい!という前に、親の姿勢や家の環境大切ですね。
天才子役と言われた芦田愛菜さんが本が大好きで、仕事で移動中の新幹線中でも本を読んでいたと言われますが、文字を読むのが好きで手元に読む本がない時は、テーブルの上に置かれていた調味料の瓶の裏の原材料・製造元と書かれた文章まで読んでいた。小学生低学年で300冊、6年生で1か月10冊~15冊。きっかけは、両親がたくさんの「本を選んできてくれていたからだと語られていましたね。
環境は大切ですね。読書によって、どのような心が磨かれるのでしょうか?
自分と他人のそれぞれを尊重する心、他者への思いやりの心や共感性が育ちますね。
物語には、自分とは違う登場人物の感情や価値観が描かれています。自分とは違う他者の考えを知ることで、違う考えを理解する心の引き出しが増えますね。多様な価値観や個性を受け入れる愛の心が育ちますね。
他者への思いやりの心はAIが苦手な分野ですね。
創造性が育ちますね。
物語を読むと、それぞれのキャラクターがとのような立場にあって、何を行って、どのような影響を与え合っているのか?をイメージしていきますね。
最近、小学校高学年の課題図書に選ばれた、「風の神送れよ」という本を読みました。「風の神送れよ」はどんなふうに、心が育つのでしょうか?
物語は、長野県に江戸時代から伝わる、毎年2月に行われる年中行事。家々に居座って悪さをする疫病神を集めて、村はずれに追い出す「コトの神送り」が神様の視点や、神様なんているわけないよと言いながら、その準備にかかわる子どもたちの視点や例年にはない、コロナ対策の中での行事の運営の困難やコトの神を送る秘境の地への山の向こうの谷への散策や それを見守る大人たちや、子どもたちが、話し合い、ルールを作り、試行錯誤を重ねて、一人一人がその中で課せられた責任を果たす大切さに気が付き、地域の一員としての自覚を育てていく様子や、世界でコロナとたたかう 人々にも心をはせて成長していく様子が生き生きと描かれています。
その物語を読みながら、読者も自分がその中のひとりになって、心の旅をして、成長していきますね。読み終わると、心が温かく豊かに成長している自分を感じますね。
子どもたちには、スマホを置いて、本を読んで、豊かな心を育てる経験をたくさんしてほしいですね。
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